宝塚記念回顧(ラップ分析)2017


レース総括
■平均弱の前半から、後半は超のつくロングスパート戦
■高い持続力が問われた


宝塚記念結果


サトノクラウン2.11.4 35.4 07-06-06-06
ゴールドアクター2.11.5 35.4 06-06-06-09
ミッキークイーン2.11.7 35.5 09-09-09-09
シャケトラ2.12.0 36.2 02-02-02-02
レインボーライン2.12.3 36.3 10-09-10-06
ミッキーロケット2.12.3 36.4 03-04-04-06

天候:曇 芝:稍重
上り4F:47.5 3F:35.7
前半1000m:60.6
12.5-11.1-11.6-13.1-12.3-11.7-11.6-11.8-11.7-11.8-12.2

宝塚記念ラップタイム


レースラップ分析


ラップタイムを見ると、前半は平均弱くらいの入り方だったが、向こう正面
から速いラップを刻み続けるような展開になり、上がりは緩やかな右肩下がり
という形。

今回は、当日雨は一応降ったものの、意外とその影響は小さく、括りとしては
前日までの高速馬場を引き継いだ格好の馬場だった。
その影響もあり、レース後半で11秒台のラップを5つも刻み(例年は多くても
3つ)、レースの質自体が通常とは少し異なっていたことは確か。

とにかく、今回の特徴としては、超のつくロングスパート戦…ということに
尽きて、頭数が少なく馬群がある程度凝縮していたため、位置取りに関わらず
どの馬もかなり長い脚が問われたことは間違いない。

その中で明暗を分けたポイントは、まずは当然、向こう正面からビッシリの
3頭併せ…という競馬を前の馬がしたこと。

そして、そのきっかけを作ったサトノクラウンは速い区間で溜めた一方で、
それに対応した格好のキタサンブラックは外々からなし崩し的に脚を使って、
その最強馬と併せた前の2頭も、最後はさすがに苦しくなった。

また、もう1つのポイントとしては、3~4コーナーでの各馬の挙動。

その区間も当然、11秒台の速いラップを刻む中で、レインボーライン鞍上の
岩田Jやスピリッツミノル鞍上の幸Jが積極的に動いた一方で、上位3頭の
鞍上は比較的じっくりと進め、結果的に直線で前者は止まり、後者は伸びた。
(ミッキークイーンに関しては動けなかった…というのもあるが)

この2つのポイントに共通するのは、結局のところ「脚の使い所」の問題。
当然その中には鞍上の"判断力"も含まれていて、所謂、馬7:騎手3よりも、
今回は後者の影響力が若干大きかったように思う。
(もちろん、馬自身の力がなければこの展開を浮上することは不可能だが、
ここは宝塚記念。普通に考えてみんなそれなりに強い)

これだけの展開なので、上位の地力も普通に信頼できるが、やはりこの先に
向けては、まずは逆境の立場(&内容)で負けた馬の巻き返しに期待したい
ところで、着順に関わらず今回のメンバーの出走があれば、当然注目したい。


各馬について


出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

サトノクラウン
元々道中~上がりで長い脚を使えるタイプで、グランプリ向きなのは確か。
それでも個人的には、有馬記念限定と考えていたのだが、その理由としては、
「前半で引っ張られ過ぎないこと」という条件がつくため。
その点で、何も出来なかったに等しい昨年は、最初の4Fが47.0秒だったのに
対して今年は48.3秒で、瞬間的には13.1秒まで緩んだ。まずはこれが大きい。
そして当然、向こう正面に入ったところで相手にジャブを入れつつ→自身は
勝負所ギリギリまで溜める…という、デムーロJの神業。
さすがに全てが狙い取りではないだろうが、相手がパフォーマンスを落とした
一方で、自身は持ち前の持続力を"存分に"発揮して、その結果の完勝だった。
どちらにしろこの馬の地力は十分認められる内容だし、この先の活躍も当然
期待できるが、あとはこの秋、どこに向かうのか?が問題。
適性だけを考えた理想は、凱旋門賞→有馬記念だが。どちらもないかも…。

ゴールドアクター
位置取り的に恵まれた立場だったのは確かだが、展開的に、自身もしっかりと
長い脚は使っているし、当然地力に関しては疑いようはない。
ただし今回は、横山典Jの超ファインプレーに尽きる。
前述の通り、勝負所で動く馬もいる中で、自身はじっくりと抑えつつ、尚且つ
徐々に内寄りにコースを変える騎乗をしていて、(甚大な負荷が掛かる)速い
ラップで外を回すことを避けている。
そのことが、最後まで(相対的に)脚を残せた要因になっていることは間違い
なく、直線で自然と中(シャケトラがいた辺り)に持ち出せるような進路が
仮にあれば、もっと際どい競馬になっていた可能性もありそう。
秋もコンビ継続ならば、当然注目はしたい。

シャケトラ
前半からあそこまで積極的な位置取りになったことは、ある程度のプランが
あってのことだろうが、結果的にはそれが裏目に出た格好。
また勝負所でも、本来ルメールJはコーナーリングはじっくり…というタイプ
だが、今回に関しては、外に終始キタサンブラックがいたために、引くに引け
ない状況だった。(引けば当然馬群の中で苦しい競馬になる)
結果的に、終始脚を溜められるタイミングが全くなくて、相当に厳しい内容
だった訳だが、それでも4着に粘ったことは立派の一言。
当然地力はしっかり認めておきたいところで、この先、切れの部分で天皇賞
&JCは微妙だが、有馬記念では何かやらかしそうな予感。
暮れまで、長い目で注目していきたい感覚。

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