日本ダービー回顧

レース総括
■前半~道中ある程度高い水準から、上がりは2段階スパートの展開
■高いレベルでの総合力が問われた


ダービー結果
マカヒキ2.24.0 33.3 07-08-08-08
サトノダイヤモンド2.24.0 33.4 07-07-06-07
ディーマジェスティ2.24.1 33.3 09-10-08-10
エアスピネル2.24.4 34.0 05-05-05-05
リオンディーズ2.24.5 33.2 15-16-16-17
スマートオーディン2.24.5 33.6 12-11-12-12

天候:晴 芝:良
上り4F:46.2 3F:34.2
前半1000m:60.0
12.6-11.1-11.9-12.1-12.3-12.9-13.1-11.8-12.0-11.6-11.0-11.6

日本ダービーラップタイム


レース詳細
ラップタイムを見ると、スタート直後は平均強くらいだが、2コーナー辺りまで
なかなかスピードが落ちず、結果的に前半は速め。
その後向こう正面は一旦しっかりと緩む展開で、3コーナーから一気にペース
アップしつつ→直線でも更にもう1段加速する2段階スパートの形。

今回の場合、展開的に大きな緩急がついた中で、馬群も一旦かなり長い隊列に
なった訳だが、道中の緩んだ区間で後続は差を詰める形になっているので、全体
としては、それなりに高い水準で進んだことは間違いない。
当然まずは持久力がしっかりと問われたはず。

またレース後半では、3コーナーで一気に加速しつつ→4コーナーで少し溜める
…という、(自信があったのか、一か八かだったのかはともかくとして)逃げた
マイネルハニーが後続の脚を消すような演出をしていて、結果、後続はラスト4F
辺りからジワジワと追い上げる格好になった。

つまり早い段階からなし崩し的に脚を使いつつ→直線では更なるギアチェンジが
求められた(これは上位のみ)訳で、適性としては、切れと持続力をバランス
良く備えていなければ厳しく、その意味でもハイレベルな総合力勝負だったと
言って良さそう。

そして、このような展開(仕掛け)では、当然コーナー部分が通常よりも速く
流れるため、外を回すことによる負荷は相当に大きくなる。
その点、コーナーで追い上げのために斜めに力を使わず、直線で真っ直ぐに力を
使うため、位置取り&コース取りがより重要になったはずで、人馬ともに最高の
パフォーマンスが求められる、素晴らしいダービーだったと思える。

この先に向けても、今回の上位馬が示した高いレベルでの"切れ"は、大舞台での
勝負が決する場面で必ず活きてくるはずで、今後(路線を問わず)様々なG1に
つながっていきそう。


各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

マカヒキ
中団のインから進め、(進路を見出すまでに時間が掛かったというのもあるが)
勝負所~直線は中でじっくり溜めつつ→間を割って一気に伸びての勝利。
一瞬で決め切る脚はやはり凄い。
前述したように、今回はコーナーで外を回す負荷が大きくて、これまで通りの
競馬をしていた場合に伸び切れない可能性はあった訳なので、その点、終始経済
コースを進み、スタートから意識的に出して行った…という、川田Jの好騎乗に
よる部分も大きかったはず。
今回の内容を考えると、フォルスストレートでペースが整えられつつ→直線で
一気に加速する形の、通常の凱旋門賞にピッタリはまりそう…なのだが、今年は
イレギュラーなシャンティイ開催。その点がどうなのか。
どちらにしても今後も当然楽しみな存在。

サトノダイヤモンド
落鉄という不運ももちろん大きかっただろうし、ポジション的にも上位3頭の
中では最も前に位置していて、勝負所では真っ先に追い掛けた格好。
その逆境の立場ながら、最後は一旦交わされた相手を差し返しそうなところまで
行ったのだから、地力&持続力(&惰性力)はしっかり認めておきたいところ。
今回のレース振りに象徴されるように、この馬には良くも悪くも一本調子的な
部分があって、その点で、(ゆったりとした走法も含めて)菊花賞にはかなり
向いていそうな雰囲気。
(個人的な)当初の予定通り、ここで力を示しつつの2着(相手が全く違うが)
した今、その期待は膨らむ一方ではある。
ただただ秋まで順調にいって欲しい。

ディーマジェスティ
中団から進め、直線ビュッとはこないものの、確実に脚を伸ばす格好での3着。
当然その地力は認められるし、今後の活躍も間違いないと思うが、今回の内容が
強い"中距離馬"というイメージを覆した訳ではない。
その点、菊花賞に向かうというのが、(このレベルの馬で距離だけを理由に全く
ダメとは言えるはずもないものの)どうだろう…という気にはなる。
むしろイスパーン賞でのエイシンヒカリの圧勝から考えると、筋肉をまとった
タイプ的に、直線で尋常ではない坂を上るシャンティイ凱旋門賞にはまりそうな
雰囲気さえあるだけに、やや残念ではある。

エアスピネル
前3頭からは少し離れているものの、ある程度高いポジションから進めつつ、
勝負所でも、他よりもタイミング1つ早く追い掛けた格好。
(逃げ馬の罠に嵌ったとも言えるが…)
そこから直線では、ラスト300m辺りで先頭に立ち、最後はしっかり交わされた
ものの、粘り込んでの4着。
内容から考えると相当に強い競馬だった。
このパフォーマンスならば、すぐにでも巻き返しが期待できそうだが、ここでは
周りと比べて細かい脚使いには見えたので、この先の方向性としてはやはり、
距離短縮で大いに活躍しそうな雰囲気。当然注目していきたい。




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